Don't cry over spilt milk

いろんなことしてる牛乳です。

2020年度 電気通信大学 情報理工学域 Ⅱ類 特別編入学 推薦試験 編入体験記

どうも。5月ごろに「受験を控えて精神が死んでいるえるとです。」と名乗っていたえるとです。

Visual Studio CodeのRemote Developmentを試したお話。 - Don't cry over spilt milk

それから一月が過ぎ、あっという間に進路が決定してしまいました。

遅くなりましたが、進学勢らしく編入体験記を書いていきたいと思います。

なぜわざわざこれを書いたのか?

  • みんな書いてるから。
  • 高専生向けの情報がほとんど無いから。

高専生と高校生とは全く違う

一、置かれている状況が違う

引用 : アンサイクロペディア

本当にこれに尽きます。学校の成績なんて過去問やってればB評定くらい貰えるので、自分の他高専生の中における位置づけを知る時には全く当てになりませんよね。先輩たちの編入体験記で自分の位置づけをするしかないので、編入体験記って貴重な資料だったりするんですよね。だから是非、これを見た人は受かっても落ちてもちゃんと書いてあげてね。

過去の編入体験記

年度や類は違いますが、大体の参考になるかなとは思います。

僕について

勉強について

1年〜4年8月

基本的にはのほほんと生きてました。その時自分が興味を持ったことをやっていくという感じでいろいろなことをしてきました。1年の頃は資格にハマっていて、応用情報技術者や4級アマチュア無線を取ってみたりしていました。2年の頃はプログラムにハマっていて、マルチスレッドなHTTPサーバを書いてみたりAtCoderに精を出してみたりということをしていました。3年の頃は、情報危機管理コンテストで経済産業大臣賞を頂いたり、セキュリティ・キャンプに行ったり、CTFにハマったりしていました。4年の前半は、ICTSCの運営に参加したり、InterKosenCTFで高専1位になったり、AtCoderの企業コンテストで賞金もらったりしてました。学校のテストに関しては、順位をキープできる程度に頑張ってました(3年の5位は歴史のレポートを学校まで出しに行くのが面倒で提出しなかったら、先生に怒られて評定をCにされたからだったりします)。

4年8月〜12月

この頃から進学を意識するようになり、まずはじめに英語の勉強をしました。すでに3年のときにTOEICは625点を取っていたのですが、併願の筑波大学に出すには期限が切れてしまうことが分かっていたのでもっと良い点を取るために勉強をしてました。その結果、11月の試験で800点が取れました。それ以降は英語の勉強は基本的にはしてないです。技術的なことをしようとするといつかは英語の文献にぶち当たり、1年の頃からそれらをちゃんと読んでいくように心がけていたので、TOEIC対策として何かをすごく頑張ったという感じでは無かったです。DUOを何度も繰り返したことと先行研究の論文をひたすら読んでたら800点になってました。必要に迫られると人間嫌でもやるので、英語勉強しなきゃと思うより必要に迫られる状況を作り出すほうが英語力は伸びるのかもしれませんね。

4年12月〜5年5月

このあたりから本気で数学をやり始めました。物理はなるべく避けようと思っていたし、情報はその場でなんとかすればいいじゃんと思っていたので、この後の受験勉強の大半は数学に溶かしています。万が一に備えて多少は物理もやっていますが、本番前日に過去問を見ても「モーメント?なにそれ美味しいの?」というくらいには分かってないです(もともと物理の授業が少なすぎて、能力で補えるようなものでは無いと悟っていたし)。

5年5月〜

もう何かを悟って、Rocket Leagueしてました。受験の前日は新宿の駅前のスタバでおすすめされたやつを飲むくらいには余裕(笑)を見せていましたが、22時くらいになって不安が襲ってきて半泣きしながら電通大筑波大学の学力の過去問を解いていました。

全体の勉強量

全体でこのくらいやっていたらしいです。全部iPadで勉強していたので後からノートのページ数を数えてみたところ、B5ノート換算で数学750ページ, 物理150ページくらいっぽさそうです。普通のキャンパスノート15冊分くらいなので相当ちゃんとやったなーという感じがしました。

  • 大学編入のための数学問題集: 1.5周くらい
  • 編入数学徹底研究: ざっくり1周くらい
  • 編入数学過去問特訓: 微積線形代数の部分を平均で2.5周くらい
  • 物理のエッセンス: 上巻を1.5周くらい
  • 名問の森: 上巻を0.5周くらい

推薦試験について

2020年度の推薦は倍率が非常に高くなりました(5人枠に19人)。各試験は10分で、待機室では電子機器は全て電源を落とすように指示されます。各試験の合間は1時間位待たされるので、持っていった参考書の問題を解いたり学校のテスト勉強したりして時間を潰してました。

面接試験

次のようなことを聞かれました。

  1. 名前, 志望プログラム, 志望動機

    ここは普通の試験と一緒です。「ネットワークの研究がしたかったので、その研究室に興味があること」や「自分が運営していた大会の先輩が多く在籍していたこと」といいました。ですが、その場で「その教授が来年退官である」ということを知らされました。その研究室は合同研究室なので「他の研究室にも興味はある」ということをいいましたが、「さすがに落とされても文句言えないな」と思っていました。「面接試験が終わった後の待機部屋で何も考えられず、隣の人の綾鷹を飲んでしまう」というくらいには動揺していました。ただ、ここで大きく動揺し「あーどうせ落とされるしどうでもいいや」と思ったことで、他の解答がすんなり答えられたのは不幸中の幸いという感じでした。

  2. 大学院に進学する気はあるか?

    これもよくある質問ですね。僕は素直に「修士までは行くつもり。博士はその研究をもっと極めたいと思ったら行く。」と答えました。博士は心が壊れると散々聞いているので、よほど研究欲が出ない限りは修士までになる気がしますが。

  3. なぜネットワークの研究がしたいのに情報通信工学プログラムじゃないのか?

    これは聞かれるだろうと想像していました。高専在学中にセキュリティ・キャンプなどに参加したことや、高専の卒業研究で準同型暗号に関することをやっていることなどを話しました。

  4. なぜ高専に入ったか?

    ここから少し変わった質問になっていきます。小学時代からPCで麻雀をよくしていたことや、中学時代に日本語プログラミング言語(TTSneo)にハマっていたこと、C言語を触ってみたけどprintf("%d", 1);の%dの意味が分からなかったこと、もっとプログラムをしてみたいと思ったことなどを話しました。

  5. どんなプログラム言語が使えるか?

    「へー。こんなこと聞かれるんだ。」と思いました。C/C++, Pythonは普段使い、Goをたまに書くという風に答えました。

  6. 暗号に関するプログラムを書いたことはあるか?

    「かなりニッチだなー」と思いました。僕の志望動機は「ネットワークの研究室に入りたいから」なのに暗号のこと聞くのかーというような気持ちでした。研究やCTFで多少書くということを話しました。

  7. 素数のどういう所に魅力を感じるか?また、好きな素数は何か?

    さすがに「???」となりました。ですが、「1とその数でのみ割り切ることができるという制約しか与えていないのに、素数が与える世界は非常に大きい所が魅力だと思う。普段は好きな素数として57と答えるが、今日は僕の誕生月なので7が好きだ。」という風に答えました。

  8. 数学のどの分野が好きか?まだどのような所に魅力を感じるか?

    「暗号が好きなので代数学が好きだ。整数などを群や環などの抽象的な概念として見ることで、多項式環上でユークリッドの互除法が定義できたり、同型写像を用いることで世界を変えて魔法のような計算を行うことができるから」という風に答えました。

口頭試問(数学)

数学は微分積分線形代数のどちらかを選択する必要があります。僕は線形代数の問題を選択したので微分積分の方はまったく見てないです。係数とかは全く覚えてないですが、こんな感じの問題が出ました

ある3次正方行列A, 3次のベクトルp_1, p_2が与えられている。

  1.  p_1, p_2A固有ベクトルであることを示せ。
  2.  p_1, p_2に直交し、第1成分が1のベクトルp_3を求めよ。
  3. Ap_3p_1, p_2, p_3の線形結合で表せ。
  4. Aの基底{p_1, p_2, p_3}における表現行列を求めよ。

1番は、固有ベクトルの定義式からAp_1=\lambda_1 p_1, Ap_2 = \lambda_2 p_2となる\lambda_1, \lambda_2を求めればよいです。2番は、外積を取る方法と連立方程式を解く方法がありますが、僕は後者で解きました。p_3=(1, y, z)として、p_1 \dot p_3 = 0, p_2 \dot p_3 = 0を連立すると y, zが求まります。3番は、ただの3元1次の連立方程式なので素直に解けばよいです。4番は、これまでの解答を組み合わせると簡単に解くことが出来ます。

問題自体は、過去問演習のB問程度なのでちゃんと勉強している人であれば解くことができると思います。逆に、受験する時にはこのくらいの問題は「あー、進研○ミで見たことある!」と言えるくらいには勉強しておかないとまずいので注意してください。

口頭試問(専門)

専門は情報, 電気回路, 電磁気, 力学の中から1科目を選択する必要があります。僕は情報の問題を選択したので(以下略。こんな感じの問題が出ました。

4桁かける2桁の筆算式が虫食いの状態で与えられる。その穴を埋めろ。数字は重複して入る可能性もある。

最後の1文は問題文にはかかれていません。4桁かける2桁の筆算なので、最大で数字は22個あるのですが、そのうちの11個が穴が空いていたと思います。

この問題、言葉で聞くと結構簡単そうですが、試験会場で緊張している中でこれを見ると、「え、僕は何を試されているんだろう」という気持ちにさせられて意外とすんなり解けないと思います。僕は2分余らせて解ききりましたが、部屋を出るときに担当の先生が「この問題って時間内に解くことできるんですね」といっていたのが印象深かったですね(白目)。

結果

冒頭にも書いていますが、無事に合格しました。

全体を通して感じたこと

  • 受験が近づくとみんながおかしくなる
    • 研究室でみんなでGoogle Homeを囲んでダンスしてたり
    • 突然クラスメイトと抱き合ってたり
  • 受験勉強はやりすぎるくらいはやった方がいい
    • 本番は本当に緊張するので、本来の実力の6割で挑むと思っておくと良さそう
    • 徹夜した日の午後2時でも問題が余裕で解けるくらいになってると、本番は楽だよ(徹夜常習犯の経験則)
  • 高専生コミュ障多いだろうけど、研究室見学ちゃんとしような
    • 何度も電通大には行っていたけど、研究室見学ができるはずの日に誰もいなさそうでキョドって会わなかったせいで。。。

最後に

Twitter(@proelbtn)とかでDMしてくれれば受験に関することじゃなくても気軽に答えるので気になったら聞いてください!